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「祖父に預けたヒヨコが"鳥刺し"に」「フェリーに乗ったら即うどん」…ジモト民が《黒豚・黒牛より愛する》鹿児島グルメ

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鹿児島
鹿児島人として、ぜひ県外の人に食べてほしい両棒餅(ぢゃんぼもち)。こちらは「平田屋」のもの(写真:筆者撮影)
  • 横山 瑠美 ライター・ブックライター
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鹿児島人としては、両棒餅(ぢゃんぼもち)もぜひ県外の人に食べてほしい。あぶった餅に2本の竹串を刺し、醤油や味噌を使った甘いタレをかけた餅である。

薩摩藩島津家の別邸「名勝 仙巌園」のすぐそば、鹿児島湾と桜島を望む道沿いに4軒の両棒餅屋が軒を連ねている。鹿児島では目の前の海で海水浴をしたときに食べた思い出の味という人が多いだろう。

筆者にとって、両棒餅屋のある通りは実家と鹿児島市の行き帰りで必ず通る道である。渋滞時には助手席まで店の人が売りにきてくれるので、親にねだって買ってもらっていた。ときどき無性に食べたくなり、年に数回訪れている。

1874(明治7)年創業「平田屋」の両棒餅は10本で700円。注文すると知覧茶と山川漬(鹿児島県指宿市山川地区で作られる大根の漬け物)も出してくれる(写真:筆者撮影)
店内では目の前の桜島を見ながら、両棒餅をいただける(写真:筆者撮影)

また、鹿児島では地域でとれる穀物や芋類、植物の葉を使った、独自の「だんご」の文化が育まれてきた。そのうちのいくつかは個人経営の菓子店などでいまも購入することができる。

「かからんだんご」は、香りのよい「かからの葉(サルトリイバラ)」で小豆やよもぎのだんごを包んで蒸したもの。5月の節句の時期に家庭で作るものだったそうだが、いまは店で買う人が多いだろう。

かからんだんご。左の煎粉餅(いこもち)も鹿児島の昔ながらのお菓子だ(写真:筆者撮影)

「あくまき」も5月の節句に欠かせない。木灰を水に溶かした灰汁に浸けた餅米を竹の皮で包んで蒸したお菓子で、きなこや黒砂糖をつけて食べる。

あくまき。スーパーや物産館で手に入る(写真:hungryworks/PIXTA)

観光ガイド本で紹介されている鹿児島の食は、鹿児島人にとってもご馳走、というのが正直な感想だ。鹿児島人はお客さんが来たら張り切るが、普段は素朴なものを食べている。「いつも食べているものを教えて」と聞いてみると、思いもよらない鹿児島名物が飛び出すかもしれない。

【続けて読む→→→】後編:「噴火よりも風向きが問題」「公衆浴場が天然温泉」…ジモトしか知らない鹿児島の"観光名所"と"日常"の境界線

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