「人的資本経営」という言葉が定着し、企業がいかに従業員の価値を引き出せるかが問われる時代となった。とくに生成AIの台頭をはじめとする技術革新のスピードはすさまじく、ビジネスモデルのサイクルが短命化するなかで、変化に対応できる「個の力」の育成は、もはや企業の存続に不可欠な要素だ。
今年も『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』『CSR企業総覧(ESG編)』2026年版掲載のデータを基に、「従業員のキャリア形成に熱心な会社」ランキング(プラチナキャリアランキング)を作成した。本ランキングは「長期的視点」「自律的学び」「社会への貢献」の3つの視点から評価している。今回はランキング上位200社(拡大版は上位400社)を紹介する。
『CSR企業総覧(ランキング&集計編)』2026年版には、同ランキング上位600社まで掲載されている。なお、本ランキングで用いたデータは、「iSTOXX MUTB Japan プラチナキャリア150 インデックス」のベースとなっており、株式市場における投資指標としての側面も併せ持っている。
3年連続で東京海上ホールディングスが1位
1位は3年連続で東京海上ホールディングス(総合ポイント95.6点、以下同)。同社は今回も3つの視点のうち、「社会への貢献」で最高点を獲得した。本業を生かしたプロボノ支援では、自然災害への対応・防災に関する知見を基にした「ぼうさい授業」や、環境問題を考える「みどりの授業」を小学生向けに実施。中高生向けには経営を題材に職業観をイメージする「リスクと未来を考える授業」など、次世代育成にも取り組む。
社員に対しては、自身のキャリアビジョンの実現に向けて希望する職務に応募し異動できる、JOBリクエスト制度を設ける。単なる社内公募制度にとどまらず、期間が短期のものやシニア社員を対象にしたものなど多岐にわたり、多様なキャリアパスを支える制度だ。
2位はNTT西日本(94.6点)で、こちらも3年連続。今回も「自律的学び」で満点を獲得した。キャリアアップ支援制度として、データ活用やビジネス営業などの各業務領域における高度な実践経験やスキルを有する人材を認定する制度を設け、専門性の深化を後押しする。また、資格・技能検定の取得奨励制度では、合格時に受験費などが実費で支給されるのはもちろん、不合格時でも受験費が半額支給される仕組みを導入。結果を恐れず挑戦できるように支援する。一人当たりの年間教育研修時間が38時間など、社員への教育にも熱心だ。
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【3位は?】

