サンローランが恋に落ちたネックレス
「クー・ド・フードル」とは、雷の一撃のように一瞬のうちに恋に落ちる、という意味の言葉で、最初に使い出したのは、恋愛小説『赤と黒』の著者スタンダールです。
フランスでは恋愛だけでなく、「もの」に対しても使われています。1990年代のことです。私は目の前で、ある人物がその一撃に打たれる姿を目撃したのです。それは、イヴ・サンローランでした。
サンローランのモデルで、彼のミューズでもあったルル・ド・ラ・ファレーズは、繊細で洗練されたセンスの持ち主で、当時の私にとって憧れの存在でした。そんなルルは、ジュエリーのデザイナーとしても知られていて、パリで初めて宝飾のオンリーショップを出すことになりました。
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【サンローランが私のもとにまっすぐやってきて…】
