「市道弥富相生山線を考える市民の会」は独自に住民意向調査を行い、2014年11月に結果を発表した。市民1058人が回答を寄せ、「道路建設継続」か「建設を中止して緑地にする」かを聞いた設問では、74%が「中止して緑地」を、16%が建設継続を選んだ。
2014年12月、河村市長(当時)は弥富相生山線の道路建設事業を廃止し、公園として整備する方針を表明した。その理由について、「どっちかというと産業優先で道路をバカバカ造ってきた名古屋のまちに、自然を大事にしようという精神でいこうと」と記者会見で述べている。

地元住民による道路建設推進への巻き戻し
河村たかし市長(当時)が「道路事業廃止」方針を表明した記者会見で配った一枚紙には、「速やかに名古屋市都市計画審議会に諮問し、ご審議頂く」とあった。だが、都市計画審議会にかける案の作成には至らなかった。どういうことなのか。緑政土木局緑地部、道路部の担当者に聞いた。
「(都市計画審議会にかけるには)地域の皆さまにおおむねの理解を得たうえで都市計画変更案を作るというステップがあるが、道路廃止を前提とした意見交換会などを何度もやっていて、反対、賛成双方があるなかで、理解を得る状況になかった」(緑地部担当者)
そこまで反対が根強かったのはなぜなのか。「地元住民さんとか市議会議員さんが心配するような、周辺交通の渋滞の解消だったり、弥富相生山線ができないことによって生活道路のほうに入り込み交通があるといった問題だったり、災害時の対応だったりと、道路の整備に期待される効果が廃止により失われる。そういった不安や心配を払拭することができなかった」(道路部担当者)
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【道路建設再開を決定的にした市議会の動き】
