私鉄特急の多くは所要時間が1時間程度であり、後述する近畿日本鉄道(近鉄)を除けばトイレ付き車両は3両~4両あたり1両といった割合が多い。
例えば、西武鉄道の池袋線・西武秩父線を走る特急「Laview(ラビュー)」は8両中2両、新宿線の特急「小江戸」に使われる「ニューレッドアロー」10000系は7両中2両。前者は池袋―西武秩父間で約1時間20分、後者は西武新宿―本川越間で50分程度だ。
南海電気鉄道も、関西国際空港のアクセス特急「ラピート」は3両あたり1両、「サザン」などの和歌山方面特急や「こうや」などの高野線特急は4両に1両の割合だ(和歌山方面特急は指定席車両のみで算出)。
観光特急は多く、通勤特急は少ない
また、観光利用が多い列車は比較的多く、通勤など日常利用客の多い特急は少ないという傾向もある。
小田急電鉄は、看板列車の特急「ロマンスカー」を観光と通勤の「二刀流」で活用している。展望席がある観光主体の70000形「GSE」は、7両のうち3両にトイレを設けている。
一方、通勤利用を主眼とした30000形「EXE」「EXEα」や、地下鉄千代田線乗り入れ特急などに使われる60000形「MSE」は、10両編成のうちトイレ付きは3両と少なめだ。これらの車両は切り離して6両編成(一部4両編成)でも運転するため、6両編成の場合はトイレ付きは2両、4両編成のときは1両のみとなる。
小田急の特徴は、特急車両の全車種に女性用個室を設けている点だ。

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【新型車両で減ったのはなぜ?】
