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『宇宙兄弟』を支えた編集者が子育てで気づいた、「グサッとくるアドバイスより相手に届く言葉の伝え方」とは

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共同作業において本当に必要な「フィードバック」とは?(写真:Graphs/PIXTA)
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だから、つい若手のように「ここがダメだ」「こうしたほうが良い」とストレートに伝えてしまう。作家との打ち合わせでも、「あなたの才能は本当にすごい。でも、これは面白くなかった。だからこうしたほうが良い」と、あまりに直接的な言い方をしていた。

創作において何が「正しい」のかは、まだわからない。日々、考えている。既に経験がある自分が必死に考えていることを、新人に伝えても伝わらない。

コミュニケーションに「正しさ」は必要ないのではないか。そんなふうに考えるようになったのは子育てがきっかけだった。

子育てで学んだ正論より必要なこと

幼稚園や小学校低学年の子どもと話していると、明確にこちらが「正しい」ことを伝えられる。しかし「正しい」からといって、こちらが繰り返し伝えても、子どもの感情が納得していない限り、事態は一向に変わらない。

まずは、相手の感情に寄り添う。見えているものが大きく違うときは、余裕があるほうが寄り添うところから始めないと、共創は起きない。

そのように気づいてから、作家との打ち合わせを振り返ると、鋭いアドバイスが続くと、作家のほうが「答え」を求めてくるようになることがわかった。「どうすればいいですか?」と。

けれど、それにこちらが答えすぎると、創作の主体性が編集者側へと移ってしまう。

編集者が舵を握るような形になってしまえば、物語は作家の手を離れてしまう。

素晴らしい創作物は、細部に作家の情熱が宿っている。作家が、この作品は自分の心を映していると感じていないと、細部までこだわる愛着を作品に持てない。売るため、OKをもらうために、編集者のアイデアを作業しているだけ、と作家が感じてしまうと、作品はどうやっても良くならない。

アドバイスはときに、期待ではなくプレッシャーとしてのしかかる。

自信がまだない新人作家は、アドバイス通りにできなかったら、才能がないと見捨てられるのではないかと、不安になることがある。成功するよりもまず、作家になれるかどうかが、関心ごとなのだ。

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【「直接的な言い方」がもたらす弊害】

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