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文部科学省の「令和7年度 教育委員会における学校の働き方改革のための『見える化』調査結果」(以下、文科省調査)によれば、教員の時間外在校等時間は改善傾向にあるとされる。しかし、この数字を額面通りに受け取ってよいのだろうか。日本教職員組合(以下、日教組)の最新調査の結果からは、勤務時間の「過小報告」や「持ち帰り仕事」の実態など、文科省調査の数字には表れない教員たちの悲痛な叫びが浮き彫りになった。
「過労死ライン」を超え、3割が「過少報告」
日教組の調査を担当した青年部長の山崎卓也氏は、小学校教諭だった自らの現場経験を踏まえ、文科省の調査と現場の実感には乖離があると指摘する。
「文科省調査と日教組調査では共通して、数字上では時間外在校等時間は改善傾向が見られました。しかし、文科省調査は教育委員会が対象であるのに対し、私たちは教職員本人に調査を実施して聞き取りもしているため、より教職員の実態に近い結果が得られていると考えています」
日教組の「2025年 学校現場の働き方改革に関する意識調査」によれば、教員の1週間(週休日も含む)の労働時間は平均59時間44分で過去最少となったが、これは所定労働時間を約21時間も上回っている。1カ月に換算すれば時間外労働は83時間56分となり、いわゆる「過労死ライン」の月80時間を超えているのが実態だ。
また、この1年間で勤務時間を実際よりも短く記録したことがある教職員は33.2%に上り、3人に1人が「過小報告」をしている。
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【勤務時間を「過少報告」している理由は?】
