「巣鴨の教育の本質はコツコツちゃんと勉強することを徹底させる点です。入学してきた生徒全体の学力を伸ばすよう指導をします。算数選抜を乗り越えたような生徒は、ほかの科目も伸びていくポテンシャルがあるので、入学後、巣鴨で学べば学力は上がりますが、それは4教科で入学した生徒も同じはずです」(村上さん)
巣鴨には「東大クラス」「特進クラス」といった選抜クラスはない。算数選抜も4教科入試組もみな同じクラスで同じ授業を受ける。
巣鴨の2月1日午前中の入試の偏差値は54だが大学合格実績は高い。高校入試も行っているが、高校入学組が中学入学組より学力が目立って高いことはないとされる。
東大だけではなく、医学部への合格実績も高い。しかし、難関大への合格実績がいいのは6年間で生徒の学力を伸ばしていく指導力があるからだ。
巣鴨というと、医学部進学者が多く、理系の学校というイメージがあるが、中学入学後は英語教育を熱心にやるという。英語はコツコツと学ばないと伸びない教科だからだ。
医学部進学が減ると東大は増える
では、なぜ、巣鴨の東大合格実績が伸びたのか? 村上さんは「医学部が減った分、東大合格者が増えただけでは」と指摘をする。これは難関校でよく見られる動向だ。女子校でも医学部進学が増えると東大が減ることはよくある。
「巣鴨から医学部進学が多いのは、学校がそう推奨しているわけではありません。巣鴨出身の医師は現場で評価が高いことが多いです。理由は中学時代から、真面目にコツコツと努力することを身に付けているからだと思います」(村上さん)
そういう巣鴨の卒業生が医療の現場で地道に努力する姿をみて、医師たちは「息子を巣鴨にいれよう」と考える。医師の子どもが増えれば、医学部進学も多くなる。
さて、そのコツコツ学習は日々の授業の予習復習、宿題、小テストなどで行っていく。
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【大器晩成型の男子を救う「算数入試」の意義】
