「子どものために、これだけ頑張っているのに、なぜ私の期待に応えてくれないの?」
こう感じる親御さんたちは少なくないと思います。
その結果、イライラは増していきますが、それは親として「未熟だから」起きているのではありません。むしろ、「子どものために」という強い責任感と愛情を持っているからこそ生じている、「構造的な問題」なのです。
これまで多くの教育相談を受けてきましたが、熱心で真面目で知的な親御さんほど、この「善意の罠」にはまり、心身を消耗させてしまう傾向があります。そこで、木村さんも今その渦中にいますので、その苦しさの原因と正体を明らかにし、親子関係を劇的に変える「思考の転換」についてお伝えします。
「子どものため」という言葉に隠された「報酬」の罠
なぜ「子どものため」を掲げると、親はイライラしてしまうのでしょうか。
一見、この言葉は無償の愛のように聞こえます。しかし心理学的な視点で見ると、「〜のために」という動機づけには、無意識のうちに「これだけの投資(労力・時間)をしたのだから、相応の配慮や成果が返ってくるべきだ」という「報酬への期待(リターン)」がセットになって組み込まれています。
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【親の脳内で働いている計算】
