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アクアライン「時間帯別料金」で交通量は変わったか?渋滞緩和対策の「400~1600円」料金変動性の成果

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休日朝の東京湾アクアライン。木更津方面への入口(2026年3月撮影)
休日朝の東京湾アクアライン。木更津方面への入口(2026年3月撮影)(写真:佐滝剛弘)
  • 佐滝 剛弘 みらい観光文化リサーチベース代表 元・城西国際大学教授
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なお、実験が始まった当初は、時間帯別料金は上りのみで、料金も「13時~20時1200円」「20~24時600円」「それ以外800円」となっていたが、25年4月から現在の料金区分と下りの朝の適用も加わった。当初よりも料金区分の幅が広がったことになる。

26年度も継続される時間帯別料金の詳細(NEXCO東日本プレスリリースより)

今年3月17日に発表されたプレスリリース「東京湾アクアラインのETC時間帯別料金について」では、25年度の社会実験で「混雑の緩和に一定の効果が認められる一方、一定期間の効果を継続的に分析・評価していく必要がある」との方針が示されたことから、現行の料金・実施条件を変えずに今年度も実験を継続することに決まった。

この検討会で出された参考資料によれば、25年4月から12月までのデータで、上りの「海ほたるパーキングエリア(PA)」→「川崎浮島JCT」間の交通量には変化が見られた。

交通量の「分散」は起きている

土曜日は、社会実験前より全体の交通量が4%増加しているものの、料金を引き上げている13~19時の交通量は1%減少になり、20時から翌日曜日の朝4時までは15%も増加している。

また、日曜日の引き上げ時間帯で2%減少し、20時以降の引き下げ時間帯では7%の増加となった。

上り線「海ほたるPA→川崎浮島JCT」間の交通量の変化(NEXCO東日本プレスリリースより)

言い換えれば、全体の交通量は増加しているものの、料金の引き上げ時間帯の交通量は微減となり、引き下げの時間帯は大幅に増えている。つまり、分散していると言える。

ただし、引き上げ時間帯の交通量はさほど変わっていないので、この時間に通行しているドライバーから見れば、「料金は上がっているけれど混雑は緩和されたという実感がない」という印象を持つかもしれない。

全体の交通量が増加している理由が、時間帯別料金の社会実験と因果関係があるかどうかは、同時期の他の高速道路のデータなどとも突き合わせてみないとわからないため、断定はしづらい面がある。

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【通行料1600円でも「早く帰りたい」ユーザーは多い】

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