脱線事故現場では、事故発生の5日後に脱線車両がクレーンで線路上に戻されたものの、その後2両の車両が現場に放置され続けていたことが話題となった。いすみ鉄道は、脱線事故発生の4カ月前に国土交通省関東運輸局より保安監査が実施され、事故発生後の10月18日付で保線の不備などに関する行政指導を受けている。
当時の関東運輸局への取材では「いすみ鉄道側は『自力で直せない』と言っている」「事故現場に放置された車両についてもいすみ鉄道側では動かしてよいのかどうか判断できないようだ」といった回答を得ている。その後、現場に放置されていた2両の車両については、事故発生の8カ月後となる2025年6月3日になり本社のある大多喜駅へと回送された。
今なお、いすみ鉄道の起点でJR外房線との接続駅である大原駅では、いすみ鉄道のホーム上に1年半近くにわたって車両が放置され続けているが、大原から大多喜に向かう線路上では所々、枕木交換など線路の工事が進んでいる様子が見られた。
事故が起きた2024年度のいすみ鉄道の決算では鉄道事業の売上高が約4200万円と前年度の約6500万円から大きく落ち込んでいるほか、債務超過となっていることも明らかとなった。いすみ鉄道は、みなし上下分離方式により県や自治体からの補助が行われているため倒産の心配はないものの、やはり早期の復旧による売り上げの回復と活性化策の実行が望まれる。なお、2023年度に約4000万円の売り上げがあり黒字だった売店などの付帯事業も、事故があった翌年度には売り上げが約3300万円にまで落ち込み、約340万円の赤字に転落している。
「いすみ鉄道」だけ儲かればよいというわけではない
そんないすみ鉄道であるが、現状と今後の方向性について同社の広報担当者に話を聞くことができた。その回答は以下のとおりだ。



















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