社長交代で始まるトヨタ自動車の新たな挑戦/中国勢が握る次世代車の覇権、新車の価値はソフトウェアが決める時代に

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社長は技術畑出身の佐藤氏(左)から財務畑出身の近氏に(撮影:梅谷秀司)

「ウーブンはソフトウェア開発の会社で若いメンバーが多い。ハードウェアとは違うアジャイルな開発をしている」。近氏はそう話したうえで、トヨタの現状について「何か新しいことをやろうとするときも、過去のやり方、過去の方程式にどうしても沿った考え方をしてしまう」と指摘した。

トヨタSDV第1弾投入

トヨタは25年12月、7年ぶりに全面改良した新型「RAV4」に、ソフトウェア基盤「Arene(アリーン)」を初めて搭載した。アリーンは主に開発環境の改善や効率化の役割を担う。

自動車業界では今、ソフトウェアが車の価値を定義する「SDV(ソフトウェア定義車両)」という考え方が急速に広がる。トヨタにとって、SDVの価値を模索する最初の一歩が始まったといえる。

トヨタはこのアリーンをミドルウェアと位置づける。自動車が持つ各機能の制御を、従来はバラバラのECU(電子制御装置)で行っていたが、アリーンに統合してソフトウェアの開発効率を高める。

RAV4では、4つのドメイン(領域)のうちソフトウェア比率が大きいADAS(先進運転支援システム)と、コックピット回りのIVI(車載インフォテインメント)の2領域にアリーンを採用。収集した走行データを活用し、ADASや車載アプリの性能向上につなげる。

このアリーンこそウーブンが開発の軸を担っており、トヨタのSDV戦略の要となる。ウーブンを開拓者として、新たな領域に踏み込もうとしているわけだ。

ただ、SDVをめぐる開発競争は激化の一途をたどる。

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