「お好み焼き3000円」とインバウンド価格が批判される黒門で、《マグロ一筋90年》老舗が貫く「まっとうな商売」の信念

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店でカットしたマグロがリーズナブルに購入できる
店でカットしたマグロがリーズナブルに購入できるのもうれしい(写真:筆者撮影)

42年かけて磨いた“目利き”

大学卒業から今年で42年。64歳になった今も、丸山さんは毎朝3時20分に起きる。4時には大阪中央卸売市場に到着し、4時15分のセリに臨む。自店ではセリの権利は持たないため、いい魚を見つけたら仲買い人に「これを買ってくれ」と依頼するスタイルだ。気に入らなければ一匹も買わない。マグロの品質に妥協はしない。

一体どう見分けているかを聞いたところ、基本ルールを教えてくれた。

「魚体は流線型で張りがあって、ラグビーボールのような形がいいマグロです。それと、尻尾の断面で肉質を見て、身を触って硬いか柔らかいかを確かめます。ふにゃっとやわらかいものは取り扱いが悪いので避けます。傷がないかも大事ですね」

鮮度の見極めも注意深く行う。目玉のにごり具合、エラの色。エラは鮮やかな赤色がよく、どす黒いものは鮮度が落ちている。そして匂い。鮮度のいいマグロは生臭さがなく、香りがいいという。

マグロの香りとは? 気になって実際に嗅がせていただいたところ、ほんのりと鰹節のような、上品な香りがした。

この時嗅がせてもらったのは、近海で捕れた天然もの。魚丸が仕入れるマグロは、昔から天然ものが中心だ。ただ、今は養殖マグロや冷凍ものも取り扱っている。

「天然もの一辺倒にしたい想いはあるけれど、お客さんのニーズも増えて、舌も十人十色やし、昔に比べてあっさり系からこってり系まで好みが分かれますから」

では、天然マグロと養殖マグロはどう違うのか。尋ねると即座に「脂が違う」と返ってきた。

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