「習近平が最も信頼する男」丁薛祥とは何者か? 舛添要一が目の当たりにした中国「影の実力者」素顔と「技術革新」のリアル
③「質の高い発展」に関しては、中国が世界経済の発展に大きく貢献していることを誇った。そして、中国が技術革新によって、質の高い経済発展を進めていることを解説した。今後は教育にも投資してハイテク人材を育てるという。これからの中国は不動産ではなく、EV、5G(第5世代移動通信システム)、宇宙、高速鉄道など最先端技術で勝負するという。また、個人消費を再活性化させるとしたが、それは低迷している内需への懸念であろう。
④「世界平和」については、中国は覇権を求めないことを強調した。丁薛祥副首相は、「万里の長城が防衛的なものであるように、中国は侵略や攻撃はしない。防衛のみに専念する。外国との平和友好関係を維持する。太平洋は広大で、アメリカと中国のみで支配することはできない。他国と平和共存でいく」と述べた。また、中国における旅行者の安全を確保することを約束した。
目の当たりにした「先端技術の塊」
私は丁薛祥に会ったあと、特別機で北京から広州に移動し、「中国を理解するための国際会議」に出席した。広東省は、深圳市に典型的に見られるようにIT関連産業など核心的な起業が行われ、中国の発展を推進してきた。ファーウェイ(華為)、ZTE(中興通訊)、テンセント(騰訊)、BYD(比亜迪汽車)、DJI(大疆創新科技)など数多くのハイテク企業を輩出してきた「イノベーションの都」である。
2023年の広東省のGRP(域内総生産)は前年比4.8%増の13兆5700億元であり、35年連続で中国国内1位だ。同年の中国全体のGDPは126兆582億元であり、広東省は中国全体の10.8%を占めていることになる。国と比較すれば、韓国やオーストラリアのGDPに匹敵する。
広州で、完全自動運転の無人タクシーに乗ってみたが、さまざまな状況で対応できる優れた性能で、AIなど先端技術の塊であった。
世界におけるEVの生産、販売の状況を見ると、中国のメーカーの躍進が目立っている。中国のEV販売台数は2021年325万台、2022年590万台、2023年810万台と拡大傾向にある。また、テスラとトップ争いをしているBYDの販売台数(2024年)は完全EV176万台、プラグインハイブリッド(PHV)249万台、合計425万台となっている。ドローンの分野でも、中国のメーカーが世界をリードしている。



















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