「習近平が最も信頼する男」丁薛祥とは何者か? 舛添要一が目の当たりにした中国「影の実力者」素顔と「技術革新」のリアル
丁薛祥は、1962年9月13日生まれの62歳である。1978年から1982年まで東北重型機械学院(現・燕山大学)の鍛造工程を専攻した。1984年に共産党に入党し、復旦大学管理学院行政管理専攻課程を卒業、理学修士号を得る。1982年に中国機械工業部の上海材料研究所の研究員となり、主任・副所長を経て、1996年から1999年まで所長として指揮した。
その後、上海市政府に入り、上海市の区長などのさまざまなポストに就任して、2007年5月に上海市党委員会常務委員・上海市党委員会秘書長に就任した。この間、2007年3月に習近平が上海党委員会書記となっており、秘書長として習近平を補佐している。この時の勤務によって、習近平に側近として認められ、今日の副首相の座につながっているのである。
2013年には党中央弁公庁副主任となり、国家主席弁公室主任(国家主席の主席秘書官)を兼務するという出世を遂げた。2017年の第19回党大会で党中央政治局委員と中央書記処書記に抜擢され、その後すぐに党中央弁公庁の主任になった。2022年の第20回党大会で党中央政治局常務委員に選出され、2023年3月には第14期全人代で国務院副総理(筆頭副首相)に選ばれている。これらの経歴を見ればわかるように、中国の次代の中心人物である。
耳にタコができるくらい「改革」を強調
丁薛祥は会議の冒頭で「中国は国際社会との交流を深めたい」と強調したが、それは、2025年1月に発足するアメリカのトランプ政権を念頭に置いたものであった。米大統領選でトランプが再選されることを想定して、1年前から周到に準備を進めていたという。
丁薛祥は4カ月前に開かれた第20期3中全会での決定を復唱する形で、①改革、②開放、③質の高い発展、④世界平和を追求する方針を強調した。これが何を意味するのか。順に読み解いていこう。



















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