しかし、若手にとってスマホは、「仕事を効率化するための行動」であり、何をそんなに頭ごなしに言われなければならないのかと不満を生みます。
ここで、Z世代(概ね現在の20代全般)の特徴について確認したいと思います。ミレニアル世代の頃に一気に普及したデジタルツールは、Z世代では当たり前の社会基盤になっています。幼少期からスマホを手にし、動画を子守歌のようにして成長し、呼吸するように多彩な情報に触れているのです。
社会に出てからPCを手にした上司世代とは、そもそものスタート地点が異なります。昭和世代にとって身近なのはワードやエクセルなどのPCソフトですが、Z世代は、スマホやタブレット操作が中心でむしろPCやキーボードが不得手なことさえあります。
「情報の検索」は呼吸をするのと一緒
そして、なんといってもZ世代が安心と行動力を得るために常に欠かせないのが情報の検索です。食事にしろ、買い物にしろ、様々な情報を得てからでないと行動に移せません。飲食店に行くときも場所だけでなく、メニューや値段、さらに口コミや評価の情報まで押さえてから出かけるのがデフォルトになっています。
数年前、私自身「コピー機の前でスマホを見ている新入社員に声をかけたら、『使い方を検索していました』と言われて驚いた」という話を聞いたことがあります。
それからさらに時代は進み、職場で身近な人に聞くよりも「まず検索」が完全に定着したように感じます。在宅ワークやフリーアドレス化で、すぐに質問できる相手がそばにいないという状況もそれを拡大させていると思います。
要するに、上司世代が、「娯楽のため」や「効率化を図るため」に使い始めたツールは、Z世代にとっては「安心を得るためにググる(検索する)」「行動を明確にするための機動力」となっているのです。
昭和世代にとって、スマホは私的な道具であり、仕事中に触るのはNG。メモは紙、資料は印刷でした。しかし、Z世代にとっては仕事の中心ツールであり、メモ、資料確認、タスク管理、チャット連絡のすべてがスマホで完結するという違いを知ることです。
どちらが正しい、間違っているという話ではなく、互いの前提が共有されていないために、行動の意味がすれ違ってしまうことが問題です。



















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