キンコン西野「相方・カジサックに救われた」と感謝する理由 映画『プペル』新作でも「人を待ち続けること」がテーマに

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もし欧米のような超合理的な正しい経営判断があったら、『これ、赤字だからもうプロジェクトを切ろう』とすぐに見切りをつけられてしまいます。そうするとIPは育たない。

1人のよく分からない熱狂や、一部のファンのノリをずっと容認し続けて、普通の会社ならリストラされるようなプロジェクトを放置した結果、10年後にたまたま世界中で大ヒットした。それがIPの真の姿なんです。日本には、良くも悪くもそういう『非合理的なものを許容する土壌』があったんでしょうね」

プペル
続編の冒頭、物語の主人公となるルビッチは、大切な親友プペルを失ったことで、信じて待ち続けることを諦めてしまう(写真:「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」 配給:東宝・CHIMNEY TOWN (C)西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会 )

アナログな泥臭さ

オンラインサロンを大規模に育て上げ、『映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~』の事業投資型クラウドファンディングでは、プロジェクト開始からわずか1日半で目標金額の4億8000万円を突破するなど、傍から見ると「ITを駆使し、効率やコスパを追い求めるビジネスマン」的なイメージもある西野。だが、彼の活動ぶりを聞いてみると、そのイメージとは裏腹の「アナログで泥臭さ」を感じさせる。

「それは間違いないですね。ただ、僕はアナログが絶対的に好きだとか、逆に効率化が絶対に嫌いというこだわりはなくて。その時その時の"最適解"を選んでいるだけ。ここは効率化した方がいいという時もあれば、でもここは絶対にドブ板営業をした方がいい、という。それも見極めですね」

映画というエンターテインメントは「ものすごい博打性の高いエンタメ」だと感じているという西野。事前にチケットを売り出し、どれくらい席が埋まったのかが視覚化できるイベントとは違い、映画というものは公開日を迎えて、幕を開けてからでないと、どれだけの観客が来場するのかまったく分からない。

だったら"大コケする確率"を下げるためにどうすればいいのだろうか。そこから導き出された答えは、「事前に前売り券をたくさん売るしかない」という極めてシンプルな手法だった。

「だから1年半くらいかけて、手売りで11万枚の前売り券を売ったんです。11万枚という数字は、SNSでどれだけバズらせたところで絶対に売れません。やはり直接人に会って、『お前の心意気に胸を打たれたよ』と言ってもらって、買ってもらうしかない。1人がまとめて買ってくださって、そこから周囲の人に広がっていくこともあった。これは完全にドブ板営業の領域です。

でも一方で、資金調達をやるということになれば、地上戦よりもクラウドファンディングやオンラインサロンなどの方がいいのかなということもあるので。目的に合わせて最適解を選んでいるという感じですかね」

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