キンコン西野「相方・カジサックに救われた」と感謝する理由 映画『プペル』新作でも「人を待ち続けること」がテーマに
「今でこそ、吉本の中でもIP開発を進めようとする機運はあるんですけど、当時は、世界的に自分たちが作ったIPを売り出していこう、というチームが組まれていなかった。やはり吉本興業はタレントマネジメントの会社なので、『権利を持っていても使えないよな』というのはなんとなく共通認識としてあって。たとえばミュージカル化をしたいと思っても、スピード感をもって対処することはできなかった。
『だったら、うちでやらせてもらっていいですか? うちならうまく使うことができるんで』ということで、その話し合いができたんです。もしこれが、IP展開のノウハウを持つ集英社さんやソニーさんだったら、既にそれを使うチームができているわけですから、絶対に手放してくれなかったと思いますよ」
そう前置きをした上で、西野は現代ビジネスにおける「IPの重要性」について熱を込めて語る。
「最近、多くの経営者が『これからの時代はIPだ』と言っていて、それは僕も同感です。ただ口で言うは易しで。キャラクターをポンと作っただけで『これがIPだ』と言えるかというと、それは単なるグラフィックデザインであって、IPにはなり得ない。IPとは、時間が経っても、あるいはジャンルを飛び越えても、その価値を再現し続けられるもののことを指すと思うんです」
では、本物のIPはどのようにして生まれるのか。彼の分析によると、IPを生み出す最大の要因はまずは「運」であり、次に「しつこさ」だという。
「IPというのは生まれるものではなくて、育てるもの。何年もかけて育てて、お客さんに愛着を持ってもらえるようになった時にはじめてそれがIPと呼ばれるようになる。ただしそれは本当にまれなことなんですけどね」
「経営が下手」だからこそ生まれる逆説
世界的なIP売り上げランキングを見ると、ハローキティやポケモン、スーパーマリオなど、日本の作品がズラリと並んでいる。
日本が世界有数の「IP大国」となる理由とは何なのか。
周囲の経営者たちと議論を交わす中で西野が導いた答えは「職人の国だから」ということ。そして逆説的な理由として「全員すべからく『経営が下手だから』だと思っています」と指摘する。
「IPというものは、正しい経営判断からは絶対に生まれないんです。まだ全然モノになっていなくて、売り上げも立っていないのに、『俺はこれが好きなんだ!』という個人の偏愛だけで作り続ける。





















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