森永製菓が提唱「コンビネーションバニラ戦略」 バニラアイスの新常識!? 変化を求める時代へ

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コンビネーションバニラスタジオ

森永製菓は2026年3月13日から15日までの3日間、東京・渋谷のZeroBase渋谷にて期間限定イベント「バニラモナカジャンボ presents コンビネーションバニラスタジオ」を開催した。主力商品「バニラモナカジャンボ」を通じて、同社が新たに提唱する「コンビネーションバニラ」というコンセプトを体験できるポップアップイベントだ。

コンビネーションバニラとは、滑らかなバニラアイスに異なる食感の素材を組み合わせることで、バニラアイスの味わいをより豊かに楽しもうとする同社独自の定義。従来、バニラアイスはクリーム感そのものを味わう「プレーンバニラ」が王道とされてきた。しかし近年のアイス市場では、ザクザク、もちもちなど異なる素材で組み合わせた商品が増え、こうした“コンビネーション型”のアイスが高い伸長率を示している。

上位10品の伸長率
出典:森永製菓調べ アイスクリーム市場 推計販売金額 移動合計伸長率(2022年1-12月計を100とした指数)※バニラフレーバーのノベルティアイスを抽出。「コンビネーションバニラ」と「プレーンバニラ」はバニラアイスにビスケットやコーン、餅等異なる素材を組み合わせているかどうかで定義しています。

背景には、生活者の嗜好の変化があると森永製菓は分析する。SNSの普及や動画コンテンツの短尺化など、情報のテンポが加速する環境の中で、消費者はコントラストの強い刺激や変化を好む傾向が強まっているという。食の分野でも同様に、単調な味わいよりも食感や風味の変化を伴う体験が支持を集めているとみられる。

バニラモナカジャンボ

こうした考え方を象徴する商品が「バニラモナカジャンボ」だ。パリッとしたモナカ皮と滑らかなバニラアイスの組み合わせが特徴で、森永製菓のロングセラー商品のひとつ。近年は売り上げが拡大し、発売から約10年で売り上げがほぼ2倍に成長したという。

人気を支えるのが、モナカのパリパリとした食感を保つために採用した独自技術だ。モナカの内側に施したチョココーチングや、上下のモナカが重なる部分に立てた「チョコの壁」が、アイスの水分がモナカに移るのを防いでいる。

今回のポップアップイベントでは、来場者はまずアーモンドを練り込んだモナカ皮を単体で食し、続いてイベント限定仕様のバニラアイスを試食。最後に両者を組み合わせることで、パリッとした食感とバニラアイスのコクの対比を体感できる仕組み。予約開始から2日で枠が埋まり、3日間でおよそ5000名が「コンビネーションバニラ」を体験した。

「コンビネーションバニラ」を体験

近年、食品業界では味だけでなく「体験価値」を重視した商品開発やプロモーションが増えている。触感や音など五感を刺激する設計が満足度を高めるとする研究もあり、こうした考え方は「多感覚体験」と呼ばれている。森永製菓は、バニラアイスに異なる食感を組み合わせるコンビネーションバニラを、この多感覚体験を生む商材とし、新たな価値提案によってカテゴリーの拡張を狙う。

今後は、テレビCMなどのコミュニケーション施策を通じてコンビネーションバニラのいっそうの認知拡大を図り、バニラアイスの新たな定番としての定着を目指す。