「コンビニ並み」4.5万軒が残るスナックの改革、「タピオカブームの仕掛け人」が次に狙う 8兆円市場の"夜の社交場"

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赤湯温泉は有名な観光地に比べると、まだまだ知られているわけではない。伊藤さんはコロナ禍を機に動画の編集や配信を一から学び、SNSを開始。田園風景をバックに踊ったり、雪と戯れたりする動画がInstagramやTikTokで人気となり、総フォロワー数は10万人に達した。

南陽市の観光誘致を担うインフルエンサーに

当初は「変なことをして恥ずかしい」と周囲に陰口を叩かれたこともあったというが、SNSの拡散効果で県外からの来店客は全体の2割に。現在ではふるさと納税の返礼品にラウンジ利用券が扱われるなど、南陽市の観光誘致を担うインフルエンサーとなっている。

「SNSで多くの人に知られてしまった以上、問題は起こせませんし、健全で心地良い社交場としてスナックを経営するのに“見える化”は必須だと思います。スナテク導入後はインバウンドの誘致も本格的に考えていきたいですね」(伊藤さん)

スナックテクノロジーズ社の関谷氏は、スナックやバーの業務用カラオケで高いシェアを持つ第一興商や酒類業者と提携し、5年後に導入1万店舗の目標を掲げる。

「かつて、酒屋さんやお米屋さんだった商店がコンビニになってデジタルで連携し、インフラに変わったように、スナテクの仕組みでデジタル化することで、スナックが各地のインフラとして機能するようになる。スナテクを展開する意義はそこにあると思っています」(関谷氏)

現金決済や手書きの帳簿など、アナログな慣習が根強く残るスナック業界。DXの波はその灯火にどのような変化をもたらすのか。8兆円市場とも言われるレガシー産業の変革は、始まったばかりだ。

高橋 秀和 ライター

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たかはし ひでかず / Hidekazu Takahashi

1973年生まれ。早稲田大学社会科学部中退。飲食店、編集プロダクションを経て独立。ビジネストレンドを中心に、IT、教育、HRなど幅広い分野の取材・執筆を行っている。

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