「コンビニ並み」4.5万軒が残るスナックの改革、「タピオカブームの仕掛け人」が次に狙う 8兆円市場の"夜の社交場"

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「スナテク」のエンターテイメント機能「スナボム」の画面。年配のママや常連客も操作できるシンプルなUIで、画面やBGMを店舗の雰囲気に合わせて変えられるのも魅力だ(画像:スナックテクノロジーズ)

さらに関谷氏は、来店客同士のコミュニケーションを加速するためのエンターテインメント機能「スナボム」をローンチ。これはタップするとスタッフにドリンクを贈ったり、居合わせた他の客にシャンパンをプレゼントしたりできる、いわば「投げ銭」に相当するもの。

来店できないときにアプリを通じてお店を応援することも可能で、デジタル世代が慣れ親しんだ手段でリアルなスナック文化に参加でき、店の売上にもつながるといった新しいサービスだ。

店側にとっては、導入のハードルの低さも「スナテク」の魅力だろう。スナック業界のクレジットカードの決済手数料は平均4%。スナックテクロノジーズ社では店舗売上の1%を収益とする一方、カード会社との調整により決済手数料を2.98%に抑えており、低コストで経営のDX化と顧客獲得を両立できる。

スナテクの導入には対象カード各社の審査があるため、スナテク導入店=健全経営店という見方もできる。

「かつては情報をクローズにできるのも飲み屋の良さとされてきましたが、これからは透明性が高いほど心理的安全性が高まり、お客さんも『この店に行こう』『また行こう』と選ぶようになる時代だと思います」(関谷氏)

コロナを生き延びたママが選ぶ、DXという新たな武器

スナック業界のDX化への期待は、店舗を運営する現場のママからも高まっている。

新橋のビルに店舗を持つ「BAR BRIDGE」の吉田早織さんは、いち早く「スナテク」の導入を決めた一人だ。顧客は40代の常連が多く、歌謡曲の流れる店内で客同士の会話も弾む。

吉田さんは、新型コロナウイルスの拡大感染期にライブ配信による投げ銭やクラウドファンディングを活用し、常連客とのつながりを維持。キャストの生活を守りながら危機を乗り越えた経験を持つ。だからこそ店舗のDX化を大きなチャンスと捉えている。

吉田早織(よしださおり)/「BAR BRIDGE」ママ 2019年11月にスナック激戦地である東京・新橋に「BAR BRIDGE」をオープン。クラウドファウンディングやライブ配信営業でコロナ禍を乗り越え、新橋トップクラスの人気店へ押し上げた(写真:筆者撮影)
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