「子どもにもっと合っている学校があるなら、なぜ転校しないの?」
お子さんをインター校に通わせているマレーシア人ご家族と「日本では転校がなかなか難しいイメージがある」と話した時に言われた言葉です。
もちろん、物理的、経済的に転校が難しい場合もあるでしょう。一口にマレーシア人といっても考え方は多様で、インター校にご子息を通わせるようなご家庭は、比較的柔軟な考え方をしているのかもしれません。
そのうえで、マレーシア人と日本人の「環境を変えること」に対するイメージは異なっているように感じます。
「ちょっと見てみよう」ができる環境
マレーシアは多民族国家です。
一口に公立小学校といっても、言語別に学校が分かれており(マレー語/中国語(マンダリン)/タミル語)、どの学校に通うかを保護者が選択できます。
英語習得を優先して低学年時は「インター校」へ通い、その後「公立校」へ移る子もいれば、その逆のルートを辿る子もいます。
選択肢はほかにも「私立学校」「宗教学校」「ホームスクーリング」と多岐にわたり、「このルートこそが正解」という「絶対解」が、制度的に生まれにくい状況にあります。
公立小学校では言語別に学校が分かれていますが、公立中学校から教授言語はマレー語が基本です。あるインド系の女学生は、タミル語小学校から公立中学校に入学したものの、マレー語の理解が追いつかず、1年間補講クラスに在籍したと教えてくれました。
また、高い学力水準と中国語の習得を期待して、あえて中国語小学校を選択するマレー系の家庭も近年増加傾向にあると聞きます。
公立の学校を選ぶにしても、都度、「自分たちはどうするか」を問われる文化的背景があり、選択を可能にする制度がある。これが「環境を変えること」への抵抗感が小さくなる理由のひとつなのかもしれません。



















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