日本株の熱狂を冷ややかに見るジム・ロジャーズ氏の最終警告「通貨安を喜ぶ日本人は『歴史の鉄則』をわかっていない」

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しかも、ロジャーズ氏が日本の財政拡大を「砂上の楼閣」と呼ぶ最大の根拠は、人口動態という逃れられない現実にあります。

「日本の人口はすでに15年にわたり減少し続けている。誰がどう計算しても、それは国家が縮小するという結論にしかならない。足し算と引き算ができれば、小学生でもわかる話なのだ」

今後、労働力人口が減り、現役世代の負担がますます重くなるなかで、借金を増やし続けてどうやって返済するのでしょうか。高市首相のリーダーシップが「日本に繁栄をもたらす」と信じる人々は多いようですが、繁栄の源泉は常に「人」です。移民の積極的な受け入れや抜本的な構造改革を棚上げにしたまま、ただ「紙幣を刷る」ことで問題を先送りするようにしかみえない姿勢は、20年後、30年後の日本を形骸化させる道だと氏は断言します。

ロジャーズ氏の「最終警告」から何を学ぶべきか

さらに、金融政策に責任を負う日銀も今、身動きが取れない状態にあります。現在の政策金利は物価上昇率を下回る「実質マイナス状態」が続いていますが、金利を上げれば膨大な国債の利払い負担が国家財政を圧迫します。かといって、上げなければ円安とインフレが止まらない。まさに「詰み」の状態に近いと言えるでしょう。

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シンガポールで多くのグローバル投資家と接していると、彼らが日本市場を「短期的な投機対象」としては見ていても、「長期的な投資対象」としては厳しい目で見ていることを実感します。

では、私たちは今、何をすべきでしょうか。ロジャーズ氏の教えは「以下の3つ」であり、極めて明確です。

①「円」という単一資産への依存を捨てる:自国通貨の価値が毀損する局面では、外貨建て資産や現物資産による防衛が必須。

②熱狂を疑う:株価が上昇して「日経平均はいずれ6万円に到達する」などと言われている今こそ、周囲の楽観に流されず、出口戦略を考える必要がある

③歴史に学ぶ:政策や数字の裏にある「人間の欲望」のパターンを理解すること

株価が高値圏にあり誰もが浮足立っている今こそ、賢人からの「最終警告」を「自分ごと」として捉えるべきです。甘い言葉で語られる「楽な道」の先には、必ず険しい代償が待っているのですから。

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載されています)

花輪 陽子 ファイナンシャルプランナー

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はなわ ようこ / Yoko Hanawa

1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)CFP®認定者。外資系投資銀行を経てFPとして独立。2015年から生活の拠点をシンガポールに移し、東京とシンガポールでセミナー講師など幅広い活動を行う。『少子高齢化でも老後不安ゼロ シンガポールで見た日本の未来理想図』 (講談社+α新書) 、『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。花輪陽子オフィシャルサイト 海外に住んでいる日本人のお金に関する悩みを解消するサイトも運営。まぐまぐ「花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編」も。

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