若い女性教師が「学校に行けなくなった」深刻な理由 「この仕事を選んでよかった」→次第に頭の奥がズキッと痛むように
真面目な水野さんは、頑張りすぎてしまったのかもしれません。
大好きだった教師の仕事も、だんだんと「つらい」と感じるようになります。休日も心が休まらなくなります。出かけようとしても気が重く、街の雑踏に足を踏み入れると、頭の奥がズキッと痛むようになりました。
「なんでだろう、ただ人が多いだけなのに……」
日々の不安が“積み木”のように積み上がっていく
こうした生活の中の疲労が過度にたまると、わずかな刺激でも体が危険と判断しやすくなります。本来なら何ともない場面でも、体が警報を鳴らしてしまうのです。
その違和感を気のせいだと片づけ、水野さんはまた月曜日の朝を迎えます。
水野:それが、気のせいではなかったんです。25歳になったばかりの頃だったと思います。
朝起きたときは、いつもより体調が良いと思っていました。しかし、家を出て、駅までのバスのつり革につかまり、窓の外をぼんやり眺めていたとき、胸の奥がドンと跳ねたような気がしたんです。
広岡:そのときの状況を、詳しく教えていただけますか?
水野:心臓の鼓動が……、どうにもできないほど速くなって……。心臓が暴れるように速く打ち始め、息がうまく吸えなくなりました。このまま、死んじゃうんじゃないかと思ったくらいです。
そのときの状況を思い出したのか、太ももの上で強く握っていた水野さんの手が震え始めたのがわかりました。
日々の不安や気疲れは、心の中に“積み木”のように少しずつ積み上がっていきます。不安の積み木が高くなると、些細なきっかけでも一気に不安があふれ出し、体の反応が過剰に立ち上がってしまうことがあります。
やがて、人が多い場所や逃げ場の少ない空間、電車やバス、エレベーター、会計待ちのレジ、イベントの人混み、自宅でひとりになる時間などを避けるようになり、生活の範囲が目に見えて狭くなっていきます。これを「広場恐怖」といい、発作そのもの以上に人を苦しめます。
パニック発作から始まって、予期不安や広場恐怖を経て、普通の生活ができなくなる状態を「パニック症(旧称:パニック障害)」といいます。





















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