「テレビに出ても売上が伸びるとは限らない」行列のできるたい焼き店主が重視する"流行ってる感"の正体

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(写真:Peak River/PIXTA)
「テレビで紹介されたからといって、売上が伸びるとは限らない」。そう語るのは、東京・阿佐ヶ谷で200件を超える取材実績を持つ「たいやき ともえ庵」の店主・辻井啓作氏だ。広報経験ゼロの氏が編み出したのが、小さなメディアでも積極的に"出続ける"戦略。その狙いは、「流行っている感」の演出にある。露出の積み重ねが、やがて有力メディアに届き、顧客の認知や信頼、集客につながるという。『片手間PR術 取材が絶えない「商店街の小さなたいやき屋」の広報戦略』より一部を抜粋して紹介する。

テレビの人気番組で紹介してもらえると売上が大幅に伸びるが、それほど人気でない番組に出ても売上はあまり変わらない。テレビ以外でも、影響力の大きいメディアがある反面、大半のメディアはそれほど見られておらず、あまり影響力はない。うちの店でも、メディアで紹介してもらったけど目立った反応がなかったということは多い。

そうであれば、手間をかけてまでメディアに出なくてもよいのでは、という考えになるのも無理からぬことだ。出るにしても、影響力のありそうなメディアだけに集中したいと考えてしまいがちである。

しかし、それでも露出することには意味がある。というのは、影響力がなさそうに感じるメディアでも、こちらの対応次第で「流行っている感」の演出に役立ち、それが本当に人気のあるメディアでの紹介につながるからだ。

店は「流行っている感」で本当に流行る

とあるレストランは開店後、予約の電話があっても「満席です」と噓をついて断り続けたそうだ。それを続けることで、「あの店はいつも満席で予約がとれない」と口コミが広がり、さらに予約申し込みが増える。そして、本当に満席にできるだけの予約申し込みが来るようになって、初めて客を入れ、その後はずっと満席で営業を続けた――という話を聞いたことがある。おそらく作り話だと思うが、それくらい「流行っている感」が大切ということを示した話だ。

多くの人は流行に乗るのが大好きだ。行列している店、なかなか予約がとれない店、誰かが薦めていた店、そんなところには魅力を感じる。行列に並ぶのが嫌いという人もいるが、それは待つのが嫌なだけで人気店が嫌いなわけではない。うちの店にも「いつも行列してるけど、今日は待っている人がいなかったから」というお客さんがたくさん見える。

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