実は「60代再雇用」よりヤバい「50代後半の働かないおじさん」の"モチベーションなし"問題――データで示す驚きの実態

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それらは、60代社員のモチベーション低下を引き起こしています。役割認識にも少なからず問題があります。モチベーションや役割認識は生産性に直結します。

企業が感じている過剰感の正体は、単に人数の問題というよりは、人事部には不採算人員に見える「働かないおじさん」の存在です。

筆者は、このような現況のすべてを社員本人の責めに帰すことはできないと考えています。むしろ、構造的には「働くことを期待されていないおじさん」問題であり、大半は企業が作り出してきたものです。

しかし、企業は「働かないおじさん」こと「働くことを期待されていないおじさん」を見て、60代社員は使えない「半・現役」だというステレオタイプの人材観をさらに強めていくという悪循環に陥っています。

このループは、企業にとっても60代社員にとっても、決して好ましいものではありません。このループを断ち切る必要があります。

概念的には「ステレオタイプな人材観」を捨て去ること、具体的には、年齢による全員一律の処遇見直し基準を改めることです。筆者は、年齢一律基準を採用している企業は猛省すべきだと考えています。

人事は60代より50代を問題視

前項では60代社員にフォーカスして、「働くことを期待されていないおじさん」問題を解説しました。60代社員は企業から「半・現役」視され、人材不足状況にもかかわらず過剰感を持たれています。

しかし、企業は60代だけではなく、50代社員にも過剰感を持っています。

むしろ、人事部は60代社員よりも50代社員を問題視しています。社員の4分の1は50代社員です。給与の高さ、人数のボリューム、そして退職までの残り期間の長さという意味で、50代社員の人件費への影響度は60代社員の比ではないからです。

もちろん、給与の高さに見合う働きぶりであれば問題はないわけですが、少なくとも50代後半社員のモチベーションや役割認識は60代前半社員と変わらず、極めて怪しげです。多くの調査項目において、継続勤務の50代後半社員と60代前半社員の回答は、ほとんど同じ傾向を示しています。

・今の仕事に満足している 50代後半48.3%、60代前半49.0%
・今の仕事で満足していること 50代後半、60代前半ともに1位「働くことができていること」、2位「生計を維持できていること」
・職場における自分の役割は重要だと感じている 50代後半44.4%、60代前半46.7%
・職場から担当者としてのパフォーマンスの発揮を期待されていると考えている 50代後半52.4%、60代前半49.3%
・職場から高い専門性の発揮を期待されていると考えている 50代後半48.0%、60代前半47.0%
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