覚悟はしていたけれど…「同じ仕事なのに給与が減る」60代再雇用の戸惑い――課題は「給与ダウンをどう受け止めるか」

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仕事のモチベーションが下がった

給与が下がるとモチベーションは下がります。しかし、給与が上がってもモチベーションが上がるわけではないというのは、ハーツバーグの二要因理論としてよく知られています。

金銭的報酬ではなく、担当している仕事そのものの中に、純粋に興味や関心が持てるもの、よろこびや楽しみを感じることを探してみてはどうでしょう。いわゆる内発的動機づけです。

「20年ぶりくらいに営業の第一線に戻って、また直接、顧客を担当するようになりました。ゼロから信頼関係を築いていくのは大変ですが、営業の面白さを思い出しました」

「自分で資料を作ることが多くなったので、エクセルやパワポを使うのがうまくなってきた。意外と楽しい」

ほんの小さなことでも構いません。たいてい何らか見つかるように思います。これはお勧めです。

「会社」とは何かを考え直す

会社に対する忠誠心が下がった

60代社員には、交友関係も職場の同僚中心という会社どっぷりの日々を過ごし、仕事だけではない愛着を会社に感じている人、忠誠心を持っている人も少なくなさそうです。

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あなたが、愛着や忠誠心を感じている(感じていた!?)「会社」とは何か。これはかなり難しい質問です。ともに働く人たちなのか、経営理念やビジョン、組織風土やカルチャー、ブランドなのか。おそらくそれらが複合したものなのでしょう。

なお、会社に対する愛着や忠誠心と、仕事への熱意、エンゲージメントは別モノで、昨今は個人も企業も、会社への忠誠心よりもエンゲージメントを重視する傾向です。

しかし、給与が下がるとエンゲージメントも低下すると言われています。

さて、あなたが正社員であれ、再雇用の嘱託・契約社員であれ、雇用契約を交わしている相手としての会社は、人事部や上司、役員などではなく、「法人」としての会社そのものです。

雇用契約の当事者である法人に対して、業務を誠実に遂行し、会社の信用や名誉を傷つけないようにする「忠実義務」や「誠実労働義務」を負います。「会社」に対する愛着や忠誠心が薄れたとしても、やるべき仕事はしっかりやるだけです。

藤井 薫 パーソル総合研究所シンクタンク本部 上席主任研究員

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ふじい かおる / Kaoru Fujii

パーソル総合研究所シンクタンク本部 上席主任研究員。電機メーカーの人事部・経営企画部を経て、総合コンサルティングファームにて20年にわたり人事制度改革を中心としたコンサルティングに従事。その後、タレントマネジメントシステム開発ベンダーに転じ、取締役としてタレントマネジメントシステム事業を統括するとともに傘下のコンサルティング会社の代表を務める。 2017年8月パーソル総合研究所に入社、タレントマネジメント事業本部を経て20年4月より現職。タレントマネジメントを中心とした調査研究を担当。人事専門誌などへの寄稿も多数。

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