覚悟はしていたけれど…「同じ仕事なのに給与が減る」60代再雇用の戸惑い――課題は「給与ダウンをどう受け止めるか」

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60代前半社員に60歳時の処遇見直し後の心境の変化を尋ね、「給与ダウンあり」の人と「なし」の人の回答を比較しています(図表26)。

「給与ダウンあり」の人では、「自分の価値が低下したように感じた」「会社員としてのキャリアが終わったように感じた」「仕事のモチベーションが下がった」「会社に対する忠誠心が下がった」という人がいずれも5割前後であるのに対し、「給与ダウンなし」の人の場合はいずれも2割未満と、「給与ダウンあり」の人の3分の1程度です。

給与ダウンをどう受け止めるか

給与がダウンすることで自分の価値が低下し、会社員としてのキャリアが終わったように感じる。その結果、仕事のモチベーションも下がって、会社への忠誠心も失われていく。

給与ダウンを起点とした非常にシンプルなストーリーです。気が滅入りそうになりますが、ちょっと待ってください。給与ダウンをどう受け止めたらよいか、考えてみましょう。

自分の価値が低下したように感じた

長年、スキルや成果で評価されてきた会社員にとって、給与や役職は自分に対する会社の評価の象徴です。

自分の価値が下がったと感じるのも無理はないかもしれません。しかし、給与ダウンや役割軽減は、会社が60代人材を「半・現役」扱いすることにしているからというだけです。

役割軽減に伴ってポジションパワーがなくなったとしても、それはもともと会社からの借りものを返しただけです。自分自身のスキルやノウハウが通用しなくなったというわけではありません。

年齢基準での「半・現役」扱いは釈然としないでしょうが、会社の単なる決め事だと思って割り切ることです。自分自身の価値が下がったと考える必要はありません。

会社員としてのキャリアが終わったように感じた

今の会社で昇進昇格していくことが「会社員としてのキャリア」だと考えているなら、実際には、あなたのキャリアはとうの昔に終わっています。

ほとんどの人は40代半ば頃には、昇進昇格の可能性がかなり小さくなっています。そうでない人は60歳なら、すでに役員になっているはずです。

60代が企業内キャリアに汲々(きゅうきゅう)とすることには、まったく意味がありません。そんなことは忘れて、自分にとっての働くことの意味やワークライフバランスを見つめ直すほうが、はるかに有益です。

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