覚悟はしていたけれど…「同じ仕事なのに給与が減る」60代再雇用の戸惑い――課題は「給与ダウンをどう受け止めるか」
60歳時での年収低下率ごとに担当職務の状況を見ると、年収低下率が大きい企業ほど「59歳以前とほぼ同様の職務」を担当する人の割合が減り、「同様の職務だが、責任範囲や業務量を縮小」される人が増えていきます(図表24)。
「同様の職務」を担当する人は、「年収がほとんど変わらない」企業では5.9割ですが、「50%程度以上下がる」企業では3割と半減します。
一方、「責任範囲や業務量が縮小」する人は、「年収がほとんど変わらない」企業では1.9割ですが、「50%程度以上下がる」企業では4.2割と倍増します。
給与と仕事をある程度連動させようと考える企業が多いということです。
しかし、あくまで「ある程度」です。たとえば、「50%程度以上下がる」企業であっても、仕事が変わらない人が3割いるからです。つまり、程度問題であって、低下率が50%であれ10%であれ、仕事が変わらないのに給与だけ下がる人がいることには変わりありません。
もう一段深掘りすると、図表24の年収低下率は企業ごとの平均です。
「平均50%程度」の企業で、低下率が30%から70%まで幅があって、平均50%になっているとは考えにくいものの、「平均20%程度」の企業ならば0%から40%までバラついていて、平均20%ということもありそうです。ちなみに、判例では、再雇用時の年収低下率が60%を超えても一概に違法とは断定できないようですが、企業にとってリスキーであることは確かです。
60歳時の年収見直し「3種類の基準」
さて、60歳時の年収見直しの基準は、3種類に大別できます。
「全員一律基準」が全体の3分の1、役職や等級、人事評価成績、職種などの「グループごと基準」が約6割、「個別対応」が1割弱です。
「グループごと基準」や「個別対応」であれば、これまで通りの役割・責任を担う人は、企業内では相対的に年収低下率が小さくなりそうです。あくまで、企業内における相対的なものでしかありませんが、各人の仕事の状況をある程度配慮することが可能です。





















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