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SNS炎上の常連、テストの「トンデモ採点」はなぜ起きる? 先生の事情と「我が子が"人質"で指摘は怖い…」親の切実な声

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  • 樋口 万太郎 中部大学 現代教育学部 現代教育学科 准教授
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「先生たちには、我が子が『人質』に取られている感覚がわからないんでしょう?」「こんなことで連絡帳に書いたら、モンスターペアレントだと思われるのではないかとドキドキするんです」

「先生の機嫌を損ねて、子の成績や内申点に響くのではと心配で」

これらの言葉を聞いたとき、背筋が凍る思いでした。保護者はこの不安と戦っています。

「間違いを指摘したい。でも、子に不利益が及ぶのが怖い」。

このジレンマがあるからこそ、面と向かって言えない不満が、匿名性の高いSNSへと向かうこともあるのです。

先生も保護者も再考すべきSNSの使い方

SNSにアップされた答案用紙を見て、「直接先生に言えばいいのに」とコメントする人がいますが、それはあまりに現場の力関係を無視した意見かもしれません。

もしかしたら、その投稿主は過去に勇気を出して先生に伝えたことがあるのかもしれません。

しかし、「授業で言いましたから」「決まりですから」という納得のいかない回答で絶望した経験があるからこそ、最後の手段としてSNSに救いを求めている可能性もあるのです。

採点に納得がいかなくて、教科書会社やテストを作成している会社に問い合わせをしているという話もよく聞きます。

こういった保護者のSNS投稿に対して、「なぜアップするのだ!」というコメントも見かけますが、気になることが教師側のSNS利用です。

学校現場では「子供のプライバシーに関わることはSNSにアップしないでください」と保護者に強く要請します。著作権や個人情報の観点から、テストの写真などもってのほかです。

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【置き去りにしてはいけない「子どもの考え」】

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