東洋経済オンラインとは
ライフ #秀吉を天下人にした男、豊臣秀長の実像

「容貌は婦人のようだった」大河ドラマ「豊臣兄弟!」で異彩を放つ"竹中半兵衛"敵に回すと怖いワケ

6分で読める
  • 真山 知幸 伝記作家、偉人研究家、芸術修士(MFA)
2/4 PAGES
3/4 PAGES
4/4 PAGES

そこで龍興に反省を促そうと、半兵衛は稲葉山城を襲撃。それでも、稲葉山城をいつまでも占拠するつもりは毛頭なく、半年ほどすると、城を龍興に返している。

そして、自身は謀反の責任をとるかたちで、栗原山にて22歳の若さで隠遁生活を送ることとなった。

尖った家臣たちの中で秀長が果たした役割

『戦国最高のNo.2 豊臣秀長の人生と絆』(日本能率協会マネジメントセンター)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

そんな半兵衛を表舞台に引っ張り出したのが、豊臣秀吉だ。スカウトするにあたっては、蜂須賀小六や前野長康、弟の秀長と慎重に話し合ったとされている。

実に7度も足を運んだのちに、ようやく力強い軍師を手に入れた秀吉。だが、優秀な人材ほど扱いを間違えれば、自身の足元を揺るがす火種にもなりかねない。かつて龍興に反省を促したように、秀吉もまた「リーダーとしてあるまじき男」と判断されたならば、半兵衛はすぐに行動に移すだろう。

それだけに秀長のようなナンバー2がいたことは、秀吉にとって大きな安心材料となったに違いない。

秀長は、エネルギッシュな兄と尖った家臣たちの間にたびたび入り、意思の疎通に齟齬が生じたり、あらぬ誤解を受けたりすることのないように、組織の「潤滑油」として秀吉をサポートし続けたのであった。

【参考文献】
湯淺元禎著『常山紀談』(お茶の水女子大学図書館所蔵)
池内昭一編『竹中半兵衛のすべて』(KADOKAWA)
加来耕三訳『武功夜話 秀吉編 現代語訳』(KADOKAWA)
藤本正行著、鈴木眞哉著『偽書「武功夜話」の研究』(歴史新書y)
杉山博編『多聞院日記索引』(角川書店)
竹内理三編『史料大成多聞院日記〈全5巻〉』(臨川書店)
太田牛一著、中川太古訳『現代語訳 信長公記』(新人物文庫)
河内将芳著『図説 豊臣秀長 秀吉政権を支えた天下の柱石』(戎光祥出版)
柴裕之編『豊臣秀長 シリーズ・織豊大名の研究』(戎光祥出版)
新人物往来社編『豊臣秀長のすべて』(新人物往来社)
真山知幸著『戦国最高のNo.2 豊臣秀長の人生と絆』(日本能率協会マネジメントセンター)

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象