とびっこが空前の価格高騰も「平気です」とニヤリ…とびっこが"主役"の魚介塩そば専門店オーナーが明かす「原材料高騰でも潰れない店」の作り方

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そもそも彼がとびっこに目を付けた理由は何だったのか。魚卵の価格帯を並べると、キャビア、いくら、たらこなどが続き、その下にとびっこやまさごが位置する。いわば“最下位”。

「ラーメン界では誰も目を付けていなかった。席が空いていたんです」

ラーメンでとびっこを主役にする店は存在しなかった。ニッチで、競合がいない。

さらに、とびっこは冷凍が利き、ロスが少ない。仕込みもほぼ不要。しかも肉のように相場変動が激しくない。

「とびっこの高騰が話題になっていますが、実状はチャーシューの方が値上げ幅は大きいと思います」

仮にお店が続けられないレベルでとびっこが大幅高騰するのは、輸入が止まるなど外食産業全体が崩れる時に限られるという。

「そこまで行ったら、日本の飲食店全体が終わってしまう時です」

極端な事態を除けば、一定の上下は吸収できると読む。

値上がりが続くとびっこが主役かつ680円という価格だが、それでも十分やっていける設計となっている(写真:筆者撮影)

「食材を削るのは一番ダメですから」

彼は「一点特化」が危険なのではなく、「一点特化×重い構造」が危険だと指摘する。

例えば、煮干し専門店で大量の原料と長時間の仕込みを要する重いモデル。そこに煮干しの原価高騰が直撃すると、即座に値上げや品質調整が必要になる。

「飲食店において、食材を削るのは一番ダメですから」

削るべきは食材ではなく、食材“以外”だという。人件費、教育コスト、家賃、光熱費、初期投資。これらを設計段階で軽くする。

「お店を始めてから設計を変えるのは簡単ではありません。始める前に設計しないと」

原価と戦うのではなく、原価に依存しない構造を作ることが大事なのだと主張する。

昨今、ラーメン業界では「1000円の壁」が話題だ。原価高騰を受け、50円、100円と値上げが続く。しかし、彼は別の視点を示す。

「値上げより、お客さんの来店頻度を上げて解決するのがベストだと思っています」

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