「1万歩じゃなくてOK!」科学的に正しい歩数の正解――"最低でも必要な歩数"と"健康効果を高める歩き方のコツ"【医師が解説】

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ここまでを整理すると、1日の歩数の最低ラインは2300〜4000歩。まずこのゾーンに乗せるだけで効果が出始めます。

そして、現実的な推奨ラインは7000〜8000歩です。幅広い健康効果で強い関連が示されており、忙しい人が現実に狙える最適解に近い数字でもあります。毎日は無理でも、8000歩の日を週2回作るだけでも構いません。

その場合、心肺機能を鍛えるために、ときどき速歩の30分を混ぜる。このシンプルな積み上げは、かなり堅い根拠を持つ、お金のかからない処方箋として定まりつつあります。

スマホの歩数計を参考にしつつ、今日から、あと1000歩だけ増やす、というあたりからでもよいでしょう。それを長く続けることで、将来の健康に確実につながるのです。

「歩けない人」はどうする?

なお、こうした歩数研究には限界もあります。

多くは観察研究のため、「歩いたから長生き」だけでなく、病気で歩けない人ほど、死亡リスクが高い可能性もあります。論文ではこの影響を減らす分析法が使われていますが、歩数はあくまで健康の目安として考え、とらわれすぎないほうがよいでしょう。

また、病気で歩けない方でも、別の体の動かし方や運動法があります。

世界保健機関(WHO)も、“できる範囲で体を動かすこと”を推奨しています。

いすに座った運動でも筋力や機能の改善が示され、生命予後に関わるフレイル進行の抑制につながる可能性があり、積極的に取り入れていただくとよいでしょう。

今年は「歩く年」に!(写真:buritora/ PIXTA)
谷本 哲也 内科医

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たにもと てつや / Tetsuya Tanimoto

1972年、石川県生まれ。鳥取県育ち。1997年、九州大学医学部卒業。医療法人社団鉄医会ナビタスクリニック理事長・社会福祉法人尚徳福祉会理事・NPO法人医療ガバナンス研究所研究員。診療業務のほか、『ニューイングランド・ジャーナル(NEJM)』や『ランセット』、『アメリカ医師会雑誌(JAMA)』などでの発表にも取り組む。

 

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