
乳がんの5年生存率を見ると、ステージ1では95%近くだ。進行すればするほど生存率が下がるだけに、検診による早期発見が大事になってくる。
とはいえ、”がん検診という名がつくものならすべて受けておけば安心”というわけではない。科学的根拠(エビデンス)のある検診を受けるのが重要だ。
自治体が実施する住民検診(「対策型」と呼ばれる)は、厚生労働省のガイドラインに準拠している。乳がん検診で推奨しているのが、マンモグラフィで、対象年齢は40歳以上、受診間隔は2年に1回、というものだ。
一方で、企業が社員の福利厚生の一環で実施している検診(職域検診)には、エビデンスという点で有効性がはっきりしていない手法が行われているという指摘もある。
エビデンスがあるマンモグラフィ
がん検診で有効かどうかを判断する指標の1つが、「死亡率減少効果」だ。“決められた検診手法で、死亡がどれだけ減る”のかを示すもので、「検診を受けた群」と「受けなかった群」の死亡率を比較する。
効果を証明するには長い期間と大規模な研究が必要だが、マンモグラフィ研究の歴史は長く、1970~90年代には始まっている。これらが昨今のマンモグラフィの有用性を裏付けるものとなっている。
代表的な研究の1つがイギリスの「UK Age trial」で、2020年に世界的に権威のある医学雑誌『Lancet』に載った。
この研究では39~41歳の女性16万921人を「48歳まで毎年、マンモグラフィを受ける群」と、「50歳まで受けない群」とに分け、両者を約23年間にわたって追跡した。その結果、試験が終了してから最初の10年間は、マンモグラフィを受けた群のほうが、受けなかった群より死亡率が低いことが確かめられた。




















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