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寝台列車「ななつ星」を"世界一"にした魔法の言葉 人々の心に火をつけた社長の熱意とこだわり

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  • 小林 洋達 テレビ東京報道局「ガイアの夜明け」チーフ・プロデューサー

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「ななつ星」では、木目の壁にパネルをはめたりライトを取り付けたりするために、木ネジを2万3000本使っています。星型のドライバーでしか、ネジの開け閉めができないのです(写真:中嶋茂夫/PIXTA)
アメリカの大手旅行雑誌『コンデナスト・トラベラー』の権威あるランキングで3年連続世界一を受賞するなど、国内外で高い評価を得ている豪華寝台列車「ななつ星」。
発足当時、約300億円の赤字を抱えていたJR九州がなぜこのプロジェクトを立ち上げ、どのように成功への道をたどっていったのか、当時の社長であり「ななつ星」プロジェクトを開始した唐池恒二さんにお話を聞きました。
※本稿は『鉄人たちの仕事の哲学 「モーサテ塾」生きた経済を学ぼう』から一部抜粋・再構成したものです。

世界一の豪華列車を目指す

九州旅客鉄道(JR九州)が運営する豪華寝台列車、「ななつ星in九州」。

今や予約が殺到する人気のクルーズトレイン「ななつ星」は、「世界一になろう」という夢を掲げてスタートしました。

きっかけは今から35年前、国鉄からJRになったばかりの頃です。

私はまだ部長でも課長でもなく、副課長の立場で管理職の末席にいました。営業部の販売課、副課長みたいなポジションです。

私はその頃、ある社外のアイデアマンと、時々ビールを飲んでいました。私はその人のことを日本一のアイデアマン、企画マンだと思っています。

その人はビールを注ぎながら、私にアイデアやヒントをいくつもくれるのです。その人が35年前にビールを飲みながら、「唐池さん、九州で豪華な寝台列車をつくったら絶対にヒットしますよ」と言ったのです。

私は「そうかな?」と思いながら聞いていました。

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【九州新幹線の全線開業を間近に控えて】

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