「通常の弁当と何が違う?」企業向け"冷凍置き配サービス" 解凍後のおいしさを逆算した調理の工夫
コロナ禍の巣ごもり需要により、多種多様な冷凍食品が生まれたのは、いまだ記憶に新しい。冷凍食品の自販機や家庭用のポータブル冷凍庫も今となっては珍しくなくなった。
冷凍食品の売り上げはコロナ禍が明けてからも伸び続け、日本冷凍食品協会によると、2024年の消費額は前年比4.4%増の1兆3017億円と過去最高だったという。
一方、飲食店、それもとくに郊外店を取材すると、コロナ明けから3年が経った今も客足が戻っていないという話をよく耳にする。
なくなった企業の忘・新年会
「コロナ前は11月後半から12月末まで、店の近くにある会社の忘年会でほぼ毎日埋まっていましたが、今はまったくありません。コロナ禍を機にライフスタイルが変わったのと、物価高騰でやむなくメニューの値上げをしたのが原因だと思います」と話すのは、愛知県小牧市にある鉄板創作料理店「木木の釜座」のオーナーシェフ、林清次さんだ。
林さんは調理師専門学校を卒業後、名古屋市内のホテルの洋食部門と障害者施設の厨房でそれぞれ10年働いた後、12年に同店をオープンさせた。ホテルでは鉄板焼店での勤務が長かったこともあり、飛騨牛のステーキをはじめとする鉄板料理をメインにした。
近隣には競合店が少なかったこともあり、口コミで評判が広がり、売り上げも順調に伸びていった。オープンして10年が経ち、ようやく地元で店の存在を認知されたと思った矢先に新型コロナの感染が拡大した。度重なる外出自粛要請により、賑やかで活気のあった店内から客の姿が消えた。



















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