年末になると急激に増えるふるさと納税のCMが、今年は8月上旬から徐々に増え始めた。
これは、10月からふるさと納税ポータルサイト運営事業者によるポイント還元が、実質的に禁止される前の駆け込み需要を念頭においた動きだ。大半のCMはふるさと納税を募集している自治体ではなく、ポータル運営事業者によるものだ。
事業者は完全な民間企業であり、全国に20~40社程度存在するとみられる。
ポータルの中でも大手とされる4つが、さとふる、ふるさとチョイス、ふるなび、楽天だ。それらの運営各社のふるさと納税取り扱い総額は非公表だが、筆者が独自に一部自治体情報から算出した各社のシェアを見ると、この大手4つで9割ほどのシェアを握る典型的な寡占状態になっているとみられる。

税が溶け出して都市部に逆流する皮肉
ポータルへのサービス手数料がふるさと納税額の12%だと仮定すると、年1350億円程度(1.27兆円×12%×90%)が4社に流れる計算となる。
原則としてふるさと納税は、住まいの自治体に納める住民税の一部を、住まい以外の自治体に寄付する仕組みだ。都市部自治体から地方部自治体への税の移転による地方創生が究極の目的となる。だが、皮肉にも4社の本拠地は全て東京にある。税が民間に溶け出し、都市部に逆流する状況が生まれている。
各ポータルを利用者が使い始めた理由を顧客満足度調査会社のJ.D.パワー社が2023年に行った調査(J.D.パワー 2023年ふるさと納税サイト顧客満足度調査℠)によると、各ポータルを利用し始めた理由(複数回答)として最も多かったのは、返礼品などの品ぞろえなどを差し置いて、ポータルが提供するポイント還元プログラム(ポイントプログラムが魅力的)だった。
自治体が出し手となる返礼品と異なり、ポイントの出し手はポータルだが、利用者はふるさと納税額に応じて換金性の高いポイントを得られる。ポイントはふるさと納税額の数%付与され、キャンペーン期間には上乗せが設定される。
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