有料会員登録 東洋経済オンラインとは
ビジネス #ふるさと納税”原点回帰”の衝撃

「ふるさと納税はショッピングではない」 ポイント廃止に手数料引き下げ要請、総務省の原点回帰にポータルサイトの哀歓 

7分で読める 有料会員限定
ポータルサイトでは総務省の規制強化に賛否が渦巻いている(画像:タカス / PIXTA)

INDEX

ふるさと納税は2008年5月、都市と地方の間に生じた税収の偏在を個人の意思で是正するという理念の下に創設された。発足当初、返礼品はほとんど存在しなかったが、制度の認知度向上と寄附額の拡大を図る中で、一部の自治体が地場産品を返礼品として提供し始めた。これは地域の魅力を発信する手段として、当初は自然な展開だった。

大きな転機となったのはポータルサイトの相次ぐ登場だ。12年9月の「ふるさとチョイス」(トラストバンク)を皮切りに専門サイトが次々に開設され、各自治体の返礼品をEC(ネット通販)サイト感覚で比較・選択できる環境が整ったことで利用者が急増した。

返礼品がもたらすジレンマ

ポータルサイト運営会社は、寄附の受け付けや決済、問い合わせ対応をはじめ、控除額のオンライン申請サービスや返礼品の配送日時指定など、寄附者の利便性を高めるサービスを充実させてきた。さらに返礼品開発や地域活性化の支援も強化してきた。ふるさと納税がここまで普及した背景には、こうした取り組みの貢献があることは間違いない。

ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」内の、熊本地震の被災地を支援するページ。他の自治体がふるさと納税を募り、被災地の事務作業を肩代わりする動きが広がった(写真:時事)

一方、返礼品が充実するにつれ、自治体間の競争が加速する。還元率70〜80%を誇る返礼品が登場し、挙げ句の果てに地元産品とは関係の薄い家電製品や商品券までポータルサイトに並ぶようになった。この結果、「どの自治体を応援したいか」よりも「どの返礼品を選ぶか」が寄附者の主な関心となり、返礼品競争が過熱していく。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1ヶ月以内に配信した記事の閲覧数