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アメリカの債券・株式市場から示される楽観シグナル。株式市場は過去最高値更新で順イールド。恐怖指数も低くアメリカ経済は軟着陸に向かう

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  • 阿部 健児 大和証券 チーフストラテジスト

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改修工事中のFRB本部。米債券市場の利下げ予想も、景気の深刻な悪化に備えるものではない (写真:Getty Images)

英フィナンシャル・タイムズ紙の著名コラムニスト、ジリアン・テット氏は7月11日に「トランプ大統領が市場に混乱の種をまく」と題したコラムの副題を「米債券市場は景気悪化を示唆する一方で米国株は最高値」(いずれも筆者訳)とした。

具体的にはアメリカの債券市場はFRB(米連邦準備制度理事会)による利下げを予想し、今後の景気悪化とインフレ率低下を示唆する一方で、株式市場は過去最高値を更新し景気が改善することを示唆しており、債券市場と株式市場のシグナルは整合的でないとの見方を紹介した。

このコラムから約1カ月が経過した今も債券市場はFRBによる利下げを予想している。8月14日のCME・Fedウォッチによると、市場が想定する9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)までに利下げが再開される確率は約9割である。また2025年内の利下げ幅が75ベーシスポイント、50ベーシスポイントとなる確率はいずれも4〜5割とされている。

S&P500は過去最高値を更新

その一方でS&P500は8月12日に史上初となる6400台に乗せ、14日には6468.54となり過去最高値を更新した。

筆者は債券市場と株式市場のシグナルはアメリカ経済が軟着陸(低い失業率を維持したまま、インフレ率が短期的に関税の影響で上振れても中長期的には2%に低下)を実現しつつあるというもので整合的であるとみている。

まずFRBによる利下げを債券市場が予想している点については、筆者も9月からの利下げ再開を予想し、次のように考えている。

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