日本の財政破綻危機で意図的に「大丈夫」「安心」「問題ない」と流されている、まことしやかな「5つのうそ」を暴く

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また、近年の温暖化(というより酷暑化)への対策が試行錯誤されているが、私も強く主張する、函館、札幌に夏競馬を集中させる、という案(なんと世界の矢作芳人調教師も同様の意見を表明されている。感激!)は、JRAには、馬券の売り上げが落ちるために評判が悪いようだ。

だが、もはやそんなことを言っている場合でなく、馬優先主義で行くべきだし、いや、何より、やりようによっては、夏の北海道開催を大々的に行うことによって、むしろ新しい競馬ファンを増やし、新しい競馬の楽しみ方を広めてはどうだろうか。

長期的には、競馬界にとって大きなプラスの可能性があるし、馬券売り上げの減少を補って余りある経済効果が北海道、そして福島、新潟などにも(福島、新潟もお祭りに巻き込もう)及び、日本経済、地方経済、社会にとって、大きなプラスになるのではないか。

「夏の北海道競馬」を「世界の北海道競馬」に

まずは、夏の北海道競馬祭りにして、グレードレースを、アメリカのサラトガ競馬場のように、避暑地競馬として、ファンおよび富裕層ファンを集め、牧場の生産者たちも巻き込み、競り市、トレーニングセール、そして、NAR(地方競馬全国協会)の門別競馬場、ホッカイドウ競馬も巻き込んでいったらどうか。

そして、ローカルとはもはや呼ばせないように、札幌でもG1レースを施行する。札幌記念はずっとその候補と言われているが、そんなケチなことはせずに、サマーダービー、サマーオークス、2歳戦、スプリント戦も、どんどんG1を作ってしまえ(実は国際G1となるのはそう簡単ではないが、まずは、日本基準のG1であるJpn1でいいのだ)。門別にもJpn1を増やしてしまえ。一方、新潟競馬場でも「千直」(千メートルの直線競馬)のG1を設定しよう。夢は膨らむではないか?

さて、29日の函館記念(函館競馬場で行われるG3競走、芝コース、距離2000メートル)。名前も血統(父・ウインバリアシオン)も生産地も(青森県産)スターになる要素がそろっているハヤテフクノスケが本命。調教さえず、横山武騎手も「重い」とコメントしているが、何とかスターへの道を継続していくようなレースを見せてほしい。 

※ 次回の筆者はかんべえ(双日総研チーフエコノミスト・吉崎達彦)さんで、掲載は7月5日(土)の予定です。当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています。

小幡 績 慶応義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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