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日本の財政破綻危機で意図的に「大丈夫」「安心」「問題ない」と流されている、まことしやかな「5つのうそ」を暴く

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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企業Aが借金を返せないのでは? と思ったら、誰も、企業Aの借金の借り換えに応じないだろう。となれば、企業Aは倒産し、銀行Bは資本が毀損する。1990年代後半の日本経済である。銀行Bは窮地に陥る。同様に、満期が来た国債の借り換えに誰も応じなくなったら、国債を資産として保有している者は破綻するつまり、この【うそ1】の後半がいちばんの問題である。180度逆である。国民の資産であるからこそ、とてつもなく心配なのである。

国債の多くが国内所有だからこそ「世界一深刻」

【うそ2】 日本国債は、日本国内でほとんどが所有されている。だから、ギリシャなどとはまったく異なり、何の心配もない。

これは【うそ1】の続きだ。ギリシャですら、財政破綻後も国がなくなったわけでない。アルゼンチンなどは何度もデフォルト(債務不履行)を繰り返しており、それでも国は動いている。

ましてや日本は、国内の借金だから、対外関係には何の問題も生じない、ということだが、これも180度逆だ。国内で所有されているからこそ、日本は世界一大変な財政危機なのである。なぜなら、「夜逃げ」ができないからである。

倒産して「ごめんなさい、心を入れ替えてやり直します」、とはいかないからである。政府の負債は国民の資産であり、負債が返済されないということは、国民の資産がまさに紙くずになる、ということである。

実際には、リスケジュールして、ゆっくり払われるだろうが、実質的に返済される額は減る。半分程度にはなるだろう。つまり、半分は返ってこないのである。

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