有料会員限定

バイオベンチャー・ちとせグループ藤田朋宏CEOに聞いた今後の展望【前編】「本質は石油由来の素材の代替をすることだ」

✎ 1〜 ✎ 14 ✎ 15 ✎ 16 ✎ 17
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

――2030年の商用段階では藻の生産量はどのくらいになるのでしょうか。

1haあたり70トンだから、2000倍して14万トンの藻ができる計算だ。ボツリオコッカスやクラミドモナスの2種類の藻を使うと油成分が3~5割になる。これをSAF(持続可能な航空燃料)にするか、ペットボトルや樹脂、塗料などほかの製品にするかは、一番高く買ってくれる相手に売るから、それによって変る。

藻は石油の代替だ。石油は8割が燃料に、2割がプラスチックなど素材に使われている。藻を含むバイオの本質は石油由来の素材を代替することだ。石油からとれる燃料・エネルギーは核融合、風力発電などで代替できる。でも残り2割の素材用途はバイオでしか代替できない。私はこう主張しているのに藻からできる油分を当社がすべてSAFにするのは論理的におかしい。

顧客がSAFにしろといえば当社もそれに応じるが、バイオをやる以上は素材用途を目指すべきだ。ただ航空用燃料だけは電気(電池)で航空機を飛ばせないのでバイオ燃料のSAFでやらざるをえない。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD