
30年、一度も洗っていなかった浴室の一部。この状態でもシャワーを浴びたり、洗面台を使用したりしていたという(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
「おそらく入居してから一度も掃除をしていないはずです」
住人の男性がこの部屋に越してきてから約30年が経っている。その間、一度も掃除をしていないと思われる浴室を開けると、そこには――。
本連載では、さまざまな事情を抱え「ゴミ屋敷」となってしまった家に暮らす人たちの“孤独”と、片付けの先に見いだした“希望”に焦点をあてる。YouTube「イーブイ片付けチャンネル」で多くの事例を配信するゴミ屋敷・不用品回収の専門業者「イーブイ」(大阪府)代表の二見文直氏に、“一線を越えてしまう”ゴミ屋敷の共通点を聞いた。
動画:「友人の退去からゴミが溜まり始めた」10年分の荷物と決別した依頼者が動き出せた理由
友人の退去からゴミが溜まり始めた
その部屋は外から見ると窓のそばに少し荷物が溜まっている程度だった。しかし、中に入るとなかなか見ることのないレベルのゴミ屋敷である。
玄関には新聞紙が散乱していて、すでに足の踏み場がない。入って左手にある和室はかつて生活スペースとして使っていたようだが、いたるところに本が積み上げられ、今にも倒れそうである。購入した当時の手提げ袋に入ったまま天井まで積み上がっている場所もある。
本の山の後ろには服の山。壁際には棚やタンスなどの家具が置かれているが、服に埋もれてしまっている。

玄関からすでにゴミの山。中に入るのもひと苦労だ(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

和室には本や服が文字通り山のように積み上がっていた(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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