「極度の面倒くさがりな性格だった」という理由から、自分ではどうすることもできないほどのゴミ屋敷になってしまうこともある。そういった人たちに共通しているのは、「家を“くつろぐ空間”だととらえていないこと」だと二見氏は言う。
「女性が住むゴミ屋敷で、使用済みの生理用品がトイレに放置されていることがあります。部屋の一角に山のように溜まっていることもありますし、家中に散乱していることもあります。初めて聞いた方は驚かれるかもしれませんが、ゴミ屋敷清掃の現場ではよくあることなんです」


「尿が入ったペットボトル」が並ぶ部屋
夜勤が多く生活リズムが人と違っていたり、人の目が気になったりして、マンションの共同ゴミ捨て場に捨てることができず、部屋に溜め込んでしまう人もいるが、このケースは違う。もしそうであれば、せめてゴミ袋にはまとめて置いているはずだ。
「きっと、家を“くつろぐ空間”としてとらえていないのだと思います。本人にとって家はあくまでモノを置く場所でしかないので、重い腰を上げて片づけようという気にならないのでしょう。
男性が住むゴミ屋敷だと、稀ではありますが、尿が入ったペットボトルが部屋に並んでいることもあります。共同トイレしかなく部屋を出るのが面倒……というケースもありますが、部屋にトイレがあるのにペットボトルに用を足してしまう人もいます」
極度の面倒くさがりかつ家を物置としてとらえていると、こういうことが起きてしまう。“一線”を越えるとさすがに部屋の状態が気になってくるが、それでも片付けを先延ばしにしてしまう。


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