
森永さんが「農業ほど知的な仕事はない!」と感じた理由を紹介します(写真:dorry/PIXTA)
余命宣告を受けてから「忖度なしの活動」を続け、今年1月28日に享年67で逝去した森永卓郎氏。
氏の最期の書き下ろし原稿と、亡くなる1カ月前に行ったインタビューによる“資本主義の闇”に切り込んだ『さらば!グローバル資本主義――「東京一極集中経済」からの決別』が刊行された。同書は発売前に大増刷が決まるなど、早くも話題を呼んでいる。
森永氏が最期に到達した「日本人が生き抜くための“答え”」とは――。
今回は、新刊と未収録原稿を再編集したうえで、「『都会で働く』より『都会を離れて農業をすること』が潤いのある人生になる2大理由」について森永卓郎氏の提言を紹介する。
農業ほど「知的な仕事」はない!
2023年の12月にステージ4のがん宣告を受ける前までの私は、汗まみれになりながら畑仕事をしていました。
畑のある場所は、西武池袋線の池袋から急行に乗って約30分、駅からは車で約10分、歩けば約30分。
いまは周囲に住宅が建ち並ぶようになりましたが、私がここに越してきた1985年には見渡す限りの畑だった田舎です。
2020年にコロナ禍になって以降、それまで群馬県内に借りていた畑に通えなくなったので、100平方メートルの畑を2つ借りて、毎日農作業に励んできました。
ここで畑を始めたのは「どのくらいの広さの畑を耕せば自給自足できるのか?」という「一人社会実験」のつもりでしたが、実際農業をやってみて、「農業ほど知的な仕事はない!」と感じるようになりました。
それには、大きな「2つの理由」があります。
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