「自販機にはまだまだチャンスも伸びしろもある」、サントリー社員5名が手掛けた前代未聞の自販機決済サービス「ジハンピ」の潜在力

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この革新的な端末開発の裏には、「逆転の発想」があった。従来の高性能なキャッシュレス端末の機能を、消費者のスマートフォンに担わせるというアイデアだ。

モニターやカメラなどを削ぎ落としたシンプルな端末を自販機に取り付け、スマートフォンとの連携によって決済を実現した。

井上尊之(いのうえ・たかゆき)/2008年サントリーフーズ入社、北海道支社での量販営業を経て2013年にサントリー食品インターナショナルの自販機経営企画担当。以降、専用商品開発や新規事業開発などの自販機事業に携わり、2024年からサントリービバレッジソリューションマーケティング本部副部長(撮影:今井康一)

もっとも、開発の道のりは決して平坦ではなかった。機械メーカーではないサントリーのチームは、自販機メーカーや決済サービス提供会社から知識を吸収し、分厚い仕様書を読み込んだ。また、メーカーや年式によって異なる自販機の仕様に対応させるためのプログラミングや、通信の安定性を確認するためのフィールドテストなど、多くの困難を乗り越えてきた。

その結果、「ジハンピ」は全国展開を開始し、専用アプリのダウンロード数は当初目標を大幅に上回り、対応自販機も順調に増加している。井上さんは、「自販機にはまだまだチャンスも伸びしろもある」と語り、将来的にはキャッシュレス決済を基盤として、自販機に人が集まるような新たなサービスの創出を目指しているという。

「ジハンピ」の開発の道のりは決して平坦ではありませんでした。いったいどのような困難を乗り越えてきたのか。開発秘話の詳細は、「サントリービバレッジが自販機のキャッシュレス化を加速、端末「ジハンピ」を一から設計、メーカー任せにしない現場の創意工夫が結実したわけ」でご覧いただけます。
田口 遥 東洋経済 記者

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たぐち はるか / Haruka Taguchi

飲料・食品業界を担当。岩手県花巻市出身。上智大学外国語学部フランス語学科卒業、京都大学大学院教育学研究科修了。教育格差や社会保障に関心。映画とお酒が好き。

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