新型「フリード」発売1年でライバル「シエンタ」に打ち勝つことはできたのか?

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
2024年6月に発売した3代目ホンダ「フリード」(写真:三木宏章)
2024年6月に発売した3代目ホンダ「フリード」(写真:三木宏章)

ホンダ屈指の人気モデルのひとつ、コンパクトミニバンの「フリード」。その現行モデルの発売は2024年6月28日で、早くも1年を迎える。

では、この新型フリード、販売状況はどうなのだろうか? 売れ行き具合をチェックしてみよう。

【写真】どんなだっけ?現行「フリード」の内外装デザインを見る(50枚以上)

「最高にちょうどいい」でヒットした初代から

コンパクトな車体の中に3列シートを詰め込んだ、ホンダ・フリード。「This is サイコーに ちょうどいい Honda!」をキャッチフレーズに、2008年に初代モデルが誕生した。

ショーン・レノン氏(元ビートルズ、ジョン・レノン氏の息子)を起用したCMが話題になり、初代フリードの販売は好調にスタートする。

2008年発売の初代「フリード」(写真:本田技研工業)
2008年発売の初代「フリード」(写真:本田技研工業)

2011年にハイブリッドを追加すると、翌2012年には初代モデルで最高となる年間販売台数10万6316台を記録。軽自動車を含まない登録車年間販売ランキングでは、この年に初代として最高の4位も得ている。

文句なしのヒット車となったフリードは、発売8年後の2016年に第2世代へとバトンタッチ。それから、やはり8年後となる2024年に、第3世代となる現行モデルにフルモデルチェンジした。

初代の良さを継承した2代目「フリード」(写真:本田技研工業)
初代の良さを継承した2代目「フリード」(写真:本田技研工業)

この第3世代の特徴は、「ほとんどキープコンセプト」であることだ。

「日々の暮らしに笑顔をもたらすクルマ」をコンセプトとするが、基本となる「コンパクトミニバンとしての基本価値」は従来モデルを踏襲している。

その価値とは「扱いやすいこと」「リアシートアレンジが簡単にできること」「3列どの席でも快適に座れること」「らくらくウォークスルーできること」。だが、このどれもが、初代から大切にしてきたことばかりだ。

3代目ではSUV風の「フリードクロスター」を当初からラインナップ(写真:三木宏章)
3代目ではSUV風の「フリード クロスター」を当初からラインナップ(写真:三木宏章)

ホンダの最新ハイブリッドシステム「e:HEV」を採用するなど、パワートレインや運転支援システムは新しくなっているが、プラットフォームは従来モデルの改良版となる。

心臓部や装いはリフレッシュされているが、骨格や基本の部分は継承する――。

つまり、歴代フリードの魅力を大切に受け継ぎつつも、最新技術を採用して全方位的に進化したのが現行モデルなのだ。

次ページホンダで「キープコンセプト」はめずらしい
関連記事
トピックボードAD
自動車最前線の人気記事