中国EV「小鵬汽車」、2025年内の黒字化が射程に 1~3月の販売台数は前年の4.3倍、純損失は半減

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小鵬汽車は2025年通期の販売台数倍増と年内の黒字化達成を目指す。写真は業績回復の原動力となったヒット車種「MONA M03」(同社ウェブサイトより)

中国の新興EV(電気自動車)メーカー、小鵬汽車(シャオペン)の業績回復が力強さを増し、2025年内の黒字化を射程に入れつつある。

同社が5月21日に発表した2025年1~3月期決算によれば、同四半期の販売台数は前年同期の4.3倍の9万4000台、売上高は同2.4倍の158億1000万元(約3153億円)に達した。一方、純損益は6億6000万元(約132億円)の赤字だったものの、損失額が前年同期の半分弱に縮小した。

「2025年の年間販売台数の前年比倍増と、2025年10~12月期の黒字化達成に自信を持っている」。小鵬汽車の創業者の何小鵬・董事長(会長に相当)は、決算説明会でそう述べた。

製品ラインナップを最適化

同社の呉佳銘・副総裁(副社長に相当)は同じく決算説明会で、何董事長の発言を次のように補足した。

「わが社は既存車種の年次改良と新型車の投入を通じて、製品ラインナップの最適化を進めている。それにより、クルマ1台当たりの平均販売価格を引き上げ、利益率を改善していく」

EVやPHV(プラグインハイブリッド車)はエンジン車に比べて製造原価が高く、専業メーカーが利益を上げるのは容易なことではない。世界的に見ても、これまでに通期ベースの黒字化を実現したのはアメリカのテスラ、中国の比亜迪(BYD)、理想汽車(リ・オート)、賽力斯集団(セレス)の4社だけであり、小鵬汽車はその後に続くことを目指す。

(訳注:賽力斯集団は、通信機器大手の華為技術[ファーウェイ]と共同で立ち上げた「問界[AITO]」ブランドのEV・PHVを生産している)

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