新型「フリード」発売1年でライバル「シエンタ」に打ち勝つことはできたのか?

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では、過去のモデルと比較すると、新型フリードの売れ行きはどうか。

初代モデルの発売翌年となる2009年は年間7万9525台で、販売ランキング7位。

この初代モデルは、翌2010年に9万5123台で5位、2011年に67736台で6位、2012年に10万6316台で4位となり、その後、年間6万台、5万台……と、徐々に販売数と順位を落としてゆく。

2代目モデルは、登場翌年の2017年に10万4405台で5位を獲得。その後も年間7~8万台を最後までキープした。

2代目「フリード」はマイナーチェンジで「クロスター」を追加してテコ入れを図った(写真:本田技研工業)
2代目「フリード」はマイナーチェンジで「クロスター」を追加してテコ入れを図った(写真:本田技研工業)

初代も2代目も年間10万台レベルが最高点であったと考えると、発売初年に年間9万台ペースで売れている現行モデルは、過去とほぼ同等といえる。

ホンダの他のモデル、具体的にいえば「フィット」や「ヴェゼル」「ステップワゴン」が、いまひとつであることを考えると、相当に良い成績だろう。

永遠のライバル「シエンタ」との比較

最後に、フリードの最大のライバルとなるトヨタ「シエンタ」との販売成績を比較してみよう。

歴史を振り返ると、先にデビューしたのはシエンタのほうだ。2003年に生まれた初代モデルは、2010年に一旦生産を終了するものの、翌年に再開。誕生から12年後の2015年まで作り続けられた。

ファニーなフロントマスクも特徴的な初代「シエンタ」(写真:トヨタ自動車)
ファニーなフロントマスクも特徴的な初代「シエンタ」(写真:トヨタ自動車)

フリードは、その間となる2008年に初代が誕生。満を持しての「シエンタのライバル登場」とあって、シエンタの2倍以上を売るほどの圧勝であった。

しかし、2015年に2代目シエンタがデビューすると、状況は一変。フリードがモデル末期であったこともあり、2016年は逆にシエンタが、フリードの2倍以上を販売する。

切れ長の目を持ちスポーティな雰囲気となった2代目「シエンタ」(写真:トヨタ自動車)
切れ長の目を持ちスポーティな雰囲気となった2代目「シエンタ」(写真:トヨタ自動車)

2016年秋にフリードが世代交代して“2代目対決”となると販売台数は拮抗し、フリードが勝つ年もあればシエンタが勝る年もある、といった具合に。

そして、2022年にシエンタが3代目になると、モデルライフ末期の2代目フリードは分が悪く、2023~2024年はシエンタが上回る。

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