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「内乱」という呪文に支配される韓国大統領選挙、李在明氏の余裕、盛り上がらない政策論争、台湾有事はスルー?

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  • 池畑 修平 青山学院大学地球社会共生学部教授

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2025年5月31日、韓国・京畿道平沢(ピョンテク)市で遊説を行う最大野党・共に民主党の李在明候補(写真・池畑修平)

韓国大統領選挙の投票前としては最後の週末を迎えた2025年5月31日、土曜日。最大野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)候補の姿は、ソウルから高速バスで1時間強ほど南に下った京畿(キョンギ)道平沢(ピョンテク)にあった。

自治体別にみると、現在、京畿道の有権者は首都ソウルを上回って最多だ。自ずと各候補は京畿道での遊説に重点を置くこととなる。

李在明氏の余裕

青いジャンパーを着て李在明が演壇に上がると、会場の公園に集まった支持者たちの「イ・ジェ・ミョン!」コールはボルテージが高まる。ただでさえ昼下がりで気温は高いところに、群衆の熱気がさらに空気を濃密にして、息苦しさを感じた。

一方で、奇妙でもあった。彼の演説が始まったのは午後1時半。これが、この日最初の遊説スケジュール。つまり、午前中は空白なのだ。投票前最後の週末を迎えたというのに、のっけから半日も開店休業したのは李在明だけ。他の候補たちは当然ながら朝から各地を回ってマイクを握っていた。

このことから強く推測できることは、1つ。李在明陣営は余裕をもって選挙戦の最終盤に臨んでいる。

そうなるのも、わからなくはない。時代錯誤の戒厳令を宣布したことで2024年12月に尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が弾劾されて大統領選の輪郭が見え始めて以降、李在明は一貫して各種世論調査で先頭を走り続けてきた。

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